米軍根岸住宅地区の開発山本たかしの政務調査ニュース

米軍根岸住宅地区の開発が、根岸・磯子の未来への起爆剤

基地対策特別委員会報告

横浜市では、70年余接収されてきた米軍根岸住宅地区の返還を前提とした返還後の跡地利用基本計画(案)を策定する。これは、根岸駅周辺の再生につながる重要プロジェクトである。

接収(占領)の歴史
1945年(昭和20年)、連合国軍最高司令官ダグラス・マッカーサーによる占領が開始され、横浜海運局(後の横浜税関)を占領軍司令部に、ホテルニューグランドを占領軍首脳部宿舎となりました。横浜市内では、1200haが接収(占領)され、特に接収面積が大きかったのが、「本牧エリア1、エリア2」と「根岸エリアX」でした。
米軍根岸住宅地区一帯は、「根岸台エリアX(エックス)住宅地区」とよばれていましたので、これ以降、米軍根岸住宅地区を「根岸エリアX」と表現していきます。

高度経済成長期の横浜は、人口爆発と表現されるように人口増加が著しく、1982年(昭和57年)の米軍から「本牧エリア1、エリア2」70haが返還されたことは、さまざまな都市規制を行ってきた横浜市にとっては、都心整備の上で大変歓迎されました。しかし、「根岸エリアX」の43haは引き続き接収され、今日まで経過してきました。横浜市では、粘り強く政府を通じて接収解除を求めてきましたが、2014年(平成16年)池子地区の米軍住宅建設を条件に返還方針が示され、そして昨年2018年(平成30年)11月の日米合同委員会においては、これまでの返還方針をさらにすすめる内容が合意されました。『「根岸エリアX」は土地所有者の方々に当該土地を早期に引き渡し、跡地が利用できるようにするため、共同使用について日米間で協議を開始する』『具体的な返還時期は、作業の進捗に応じ日米間で協議する』という内容でした。

「根岸エリアX」返還に関する日米合意は、わが国政府とアメリカ合衆国政府との日米同盟を基軸とした強固な信頼関係の上に成り立っています。
並行して、地権者で構成されている「米軍根岸住宅地区返還・まちづくり協議会(以下、ねぎ・まち協議会)」は、2018年(平成29年)5月「根岸住宅地区まちづくり基本計画(協議会案)」を策定しました。

「根岸エリアⅩ」を成長の起爆剤に!
横浜市では、この協議会案をベースに、「根岸住宅地区がもつ高いポテンシャル」を活かし、良好な景観を形成する質の高い住宅地 / 広域的な要請に応える公共・公益施設の誘致 / 周辺地区と連携した文教地区などのコンセプトを加えた「根岸エリアX」の返還後の『跡地利用基本計画(案)』を令和元年度中に策定していきます。概ね3年をめどに国による原状回復作業を完了し、速やかに「根岸エリアX」開発が着手できるよう、土地活用について協議会との合意形成を加速することが必要です。
みなとみらい地区に近い「アクセスの利便性」や「接収の歴史の中で形成されてきたアメリカらしさ」などを考慮すると、根岸森林公園も含め、大きな観光コンテンツが評価される「根岸エリアX」の開発には地域性や歴史性を盛り込むことが重要です。

第4次産業革命をリードする研究開発拠点の必要性
「根岸エリアX」は、都市間競争に勝ち抜くための世界的な企業誘致戦略をすすめる横浜市にとっても、最適地の1つです。私は、このエリアを、新たな技術や産業、雇用や教育が生まれるこれまでにない斬新な拠点形成とします。その象徴的な開発例として「AI 技術のグローバル拠点」とすることを提案します。
2016年(平成28年)1月世界経済フォーラム(WEF)年次総会(ダボス会議)で『IoTでつながるAI技術』に代表される「第4次産業革命」が発表されましたが、我が国のAI 技術研究が、グローバル競争に勝つための拠点を国、県、市が協力にすすめることが必要です。

AI 技術の拠点エリア形成

  • 我が国では、数年前から、AI 技術研究のための研究センターが大企業やベンチャー、大学などで設立されてきましたが、「多様性」を追求する個別研究の域を出ず、すべての「AI 技術」をまとめる総合研究拠点はありませんでした。現在、国内にあるすべてのAI 研究拠点をあつめても、Googleの研究規模に及ばない状況です。
  • AI の基盤的技術が、ガーファ(GAFA)(Google、Apple、Facebook、Amazon)に代表される世界的IT 企業に独占されてしまっては、少子高齢、人口減少社会の進展が激しい我が国の地域経済の成長や世界経済の中でにわが国のプレゼンスがなくなってしまいます。また中国等の近隣諸国が莫大な経済力や市場性を背景にわが国に参入してきており、ほっておくと日本経済だけでなく、わが国の社会全般すべてが中国のシステムの支配下におかれてしまう懸念もあります。こうした脅威に対し、新たな世界標準をもつAI 技術の研究拠点を広く開いてきた歴史のある横浜につくる必要があると考えます。

磯子再生のキー戦略「根岸エリアX」プロジェクト

  • 根岸・磯子にとっては、「根岸エリアX」の開発が社会、経済面で画期的な変化をもたらすと思います。特に、JR 根岸駅周辺地域の街は「根岸エリアX・AI タウン」として変貌をとげることを期待します。
  • 根岸駅周辺は、戦後、復興街区として整備が始まり、高度経済成長期には京浜工業地域の一翼を担う多くの企業の工場群が形成されてきました。一方で、近年は、都心部再生から取り残され、高齢化やインフラの老朽化等活力が失われてきています。
  • 「根岸エリアX」開発は、市民生活・文化・商業・交通・教育・福祉・医療・サービスなどあらゆる生活スタイルの変化をもたらし、根岸・磯子が、新たな文化圏を形成するチャンスとなります。磯子への投資もおおいに期待できます。「根岸エリアX」は、根岸・磯子そして横浜の未来の起爆剤となります。今後、「根岸住宅地区懇談会」が開催されますが、根岸地区の発展に大きな影響力をもつ「根岸エリアX」の開発には、これからも目が離せません。「令和元年」は、横浜市ならびに磯子区にとって転換の年、まちの歴史に学び、まちの良さを再認識し、成長を創る好機です。

考えよう。中学校昼食

よこはま自民党は4年間の政策「2019責任と約束」の中で、中学校の昼食の在り方について『ゆとりある昼食時間を確保し、注文方法等の利便性を高めハマ弁の喫食率を向上させます。』という政策をうちだしました。なぜ、全国の中学校給食実施率(公立中学校数に対し)93.2%であり、となりの川崎市でも中学校給食が始まる中、横浜市だけが中学校給食を実施していません。

『ハマ弁』採用の背景

家庭の事情で弁当をもってくることができない生徒のために、2014年12月に「横浜らしい中学校昼食のありかた」を策定し。2016年7月から『ハマ弁』を始め、2017年1月に全校展開しました。

『ハマ弁』利用状況

「ハマ弁」が当初20%と見込んでいた喫食率も1% 程度にとどまっています。その後メニュー刷新やアプリ開発、値下げなどで対応しましたが、現在も2% 程度でしかありません。この喫食率を高めるための工夫が必要です。

「自校調理方式」の給食導入ができない理由

教育環境整備(体育館の空調化や建物の長寿命化など、高度経済成長期に建設した中学校の設備補修のための財源負担が大きく、一方で少子化傾向にある学校で新たな設備導入の財政需要に応えきれないなど)に対応するため、「自校調理方式」導入予算260億円を確保することは困難です。

2019年度の取組み

  1. 小学校6年生対象の「ハマ弁デー」や保護者試食会
  2. 弁当注文システム費、配送改修等 6.5億円
  3. 提供価格の引き下げの継続 1.9億円 (牛乳付きフルセット470円を340円で提供)
  4. 当日注文の実施(当日・自宅注文) 0.1億円
  5. 8月から就学援助対象者への無償提供 1.5億円

公民連携の事業手法検討を

  • 『家庭の事情で家庭弁当を持ってくることができない子供たちのために』、中学校昼食充実策として「ハマ弁」を採用し2年半が経過しました。私たちは喫食率を向上させるためにこれからも、ゆとりある昼食時間の確保、利用しやすい注文システム改善、美味しい昼食など努力していきます。
  • ハマ弁事業者との契約は令和3年3月末まで残されており、それまでは喫食率向上の取り組みに力を注ぎます。「ハマ弁」事業を継続していきますが、令和3年度以降の中学校昼食の在り方についても、今年度下半期(2019年10月~)から検証していく予定です。検証を通じ、速やかに方向性を定め、新たな中学校昼食にかかる事業予算確保に取り組むことが必要です。
  • 現在、横浜市内の教育環境整備の課題は山積し、かかる財政需要は多岐にわたり逼迫している状況ですから、「自校調理方式」による中学校給食の実現は現実的ではありません。
  • しかし、『家庭の事情で家庭弁当を持ってくることができない子供たちのために』という目標は見失わずに、安心して喫食できる方法をつくっていくことは重要です。私は、今後の中学校昼食を検討するにあたっては、『民間事業者の協力を得る「公民連携」事業手法』による食事の提供を研究することが必要ではないかと思います。子供たちの声を大切に、多くの方々の協力による「横浜方式の中学校昼食」をつくる必要があります。

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