大都市横浜の「都市型IR」その魅力を探る!山本たかしの政務調査ニュース

人口減少社会の中で、都市の新たな活力を生み出すIR(カジノを含む統合型リゾート)誘致推進予算(4億円)が、令和2年度予算案に盛り込まれました。 横浜は地域経済拡大と環境行動が融合する『地域統合型リゾート』(「都市型IR」Integrated City Resort=ICR )を目指すべきです。

 今回、検証したのが、カジノリゾートの開発・所有・運営を目的に2002年に米国ネバダ州に設立したウィン・リゾーツ・リミテッド(Wynn Resorts,Limited)です。ウィン・リゾーツ・リミテッドは、ラスベガスおよびボストン、マカオで統合型リゾートを所有運営し、ボストンの「アンコール・ボストンハーバー」やマカオの「ウィン・パレス・コタイ」では、交通インフラネットワークと環境の双方を改善「都市型IR」施設を整備し注目を集めています。

IR 推進のためのタスクフォース「IR 推進室」を設置しました。

 昨年8月にIR 誘致を表明した横浜市は、都市の新たな成長を創るため「IR」誘致推進のタスクフォース組織、『IR推進室』を都市整備局に設置しました。IR推進室のもとで、林文子横浜市長を先頭に、市民のためのIR説明会を実施し、現状の課題と少子高齢化、人口減少がすすむ横浜市政の課題の共有化を図っていますが、IR事業パートナーが決定しないため現在、市民への十分な説明ができず、理解が得られているとはいいがたい状況です。

IR 実施のガイドライン

  • カジノ施設規模 IR 施設延床面積の3% 以下
  • 入場回数制限 7日間に3回+28日間で10回、
    本人ならびに入場回数確認「マイナンバーカード」を活用
  • 入場料 1回6000円
  • 納付金基準 収益の30%(定率)
  • カジノ委員会 IR 事業者のカジノ運営への規制・指導
  • IR 区域認定数 3か所(7年経過後に区域認定数の見直し)

RFC=Request For Concept

IR 誘致推進に関心のある企業に対して企業理念や地域貢献に対する考え方、事業実績などをヒアリングするRFC を10月から実施し12月に締め切りました。
Aグループ(IR 事業者)7社、B グループ(開発施工事業者)3社、C グループ(設備関係事業者)15社が協力いただきました。
RFC でだされた情報をベースに2020年6月まで実施方針をまとめ、2020年6月以降は、IR 事業運営提案(RFP=Request For Proposal)を受け付けます。

RFP=Request For Proposal

横浜市はパートナーを組むIRオペレータを年内に決定し、2021年7月31日までに、国土交通省に区域整備計画を提出することになります。
※区域整備計画案の承認に関しては、議会での議決が必要となります。

都市型IR の魅力

市民説明会で十分説明理解が得られない情報も、RFP(プロポーザル)によるIRパートナー事業者が決定すれば、詳細なIR 内容を市民に伝えることができます。昨年来の市民説明会での漠然とした説明が不信感を増しましたが、それがクリアになり安心と将来に向けた期待もたかまります。

さらに、IR 企業の社会的責任(CSR)の理念や地域貢献(たとえば、環境美化プログラム、交通ネットワーク整備計画、ギャンブル依存症対策、治安対策、芸術文化支援ならびに若者教育支援プログラムなど)の都市型IRプログラムが示され、将来の横浜の成長の姿が実感できます。

7年後のIR 区域認定数の見直しで、東京都がIR 誘致を決めれば、更なる競争が生まれますが、IR 事業パートナーと横浜市の信頼関係のもと、先進的な都市型IR は、東京都とのシナジー効果を発揮し、十分共存できます。

IR 誘致をすすめる主要都市と有力IRオペレータ

≪ 大阪 ≫

  1. MGMリゾーツ

≪ 横浜 ≫

  1. ギャラクシー・エンターテインメント・グループ
  2. ゲンティン・シンガポール
  3. ラスベガス・サンズ
  4. メルコリゾーツ&エンターティンメント
  5. セガサミー・ホールデイングス
  6. ウィン・リゾーツ・リミテッド

≪ 佐世保 ≫

  1. カジノオーストリア
  2. ゲット・ナイス・ホールディングス
  3. ナガコープ
  4. ピアモント・グローバル

IRが安全をつくる。

わが国ではギャンブルに対し国民は強い拒否反応を示します。主にパチンコという形で行われるギャンブルは、社会に広く普及しており、収益は年間20兆円にものぼります。国内にはおよそ1万店のパチンコ店があり、生活保護受給者が出入りしているせいか、きわめてパチンコに関して日本社会での評判はよくありません。パチンコ店ではゲーミング以外のサービスはほとんど皆無でギャンブル対策には無責任です。ギャンブラーたちは「中毒者」としてみられ、ギャンブルが地下犯罪組織とつながっているとみられています。私たちは、分からないものを恐れる傾向があり、だから日本国民がIR を拒否したがる傾向にあると思います。「IRが何であるか」を本当の意味で理解をせず、ギャンブルが関係していること、そして「ギャンブルは悪い」ことは知っているため反対の声はとどまりません。

日本がそして横浜がこれまで研究調査し、昨年8月にIR 誘致に踏み切ったことは、IR により横浜の成長が可能であることを確認したからです。

日本版IRが特に他の国々のIRと違うこと、すなわち床面積の97%がゲーミング以外の目的に使われ、厳しい依存症対策、ギャンブル中毒対策が講じられ、そして巨大な資本投資が、素晴らしい飲食、娯楽、ホテル、MICE、建築そして文化的な一連のサービスに使われることを確認したからです。

少子高齢化、人口減少社会という、かつて経験したことのない「不安の時代」が目前に迫る中で、日本の経済と社会を再活性化させるチャンスがあると共に、大きな経済的・社会的利益が市民の福祉や教育、くらし還元につながることを確認したからです。

IR 事業者による対策事例(ウィン・リゾーツ・リミテッド報道資料より)

 

◇マネーロンダリング対策
マネーロンダリング防止に関する研修を行い、疑わしい金銭取引を発見するための規制を含め、コンプライアンスを遵守する倍部監査を実施しています。コンプライアンスチームメンバーは、様々な取引を調査し、結果を社内コンプライアンス委員会に報告できる権限を与えられています。「複数取引ログ(MTL)」「為替取引報告書(CRTs)」「疑わしき行為事件報告書(SAIRs)」の活用含め、従業員は疑わしき行為の特定や適切に記録管理する方法に関して教育されています。

 

◇未成年者向け対策
21歳未満のお客様は、ギャンブルを行うこと、21歳以上のお客様の付き添いなくホテルにチエックインすること、バーやナイトクラブに入店すること、徘徊しつことを固く禁じられています。
また、バーやナイトクラブへ入店の際やギャンブルに参加する際には写真付き身分証明書の提示が求められます。従業員は、成人を付き添わない未成年者、未成年者とみられるお客様、未成年者の特定に関する状況に対処できるよう教育されています。

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